2005-05-01から1ヶ月間の記事一覧

(17) 「殿上の闇討」事件の不思議な判決

阪本信子 会員 豊明の節会の夜、貴族たちは忠盛を闇討ち(とご大層な言い方ですが、殺すとか傷つけるという意味ではない)しようと計画しました。 忠盛は前もって知り、銀紙を貼った鞘巻を薄明かりの中で抜いてみせると、真剣に見えて貴族たちは脅え、計画は中…

その4 赤石の城

『日本人の認識の誤りを指摘する』 神戸にあった古代の難波 梅村伸雄 会員 次の赤石八景は、印南の鹿の鳴声は義経に逆落としの勇気を与えたと言われ、「印南鹿鳴」の歌題を与えられたが、義経が逆落としを決断するに際して、鵯越で出会った翁に「さようの所…

(16) 貴族に妬まれた平家繁栄

阪本信子 会員 現代人から見ると、貴族といえば一括りでハイソサェテイと認識していますが、これにはピンからキリまであり、ピンの方は摂政、関白、大臣、納言、参議で公卿といわれ、今風に言えば閣僚クラスで、これにはそれ相当の家柄、血統が必要で、本人…

(15) 平家繁栄の原因

阪本信子 会員 現代においてはある人が驚異的な出世をした時、本人の能力、努力、そして運のよさを考えるものです。 しかし、昔の人の思考回路では、特にその出世を好意的に迎えたくない人物の場合、そういう論理的な結論には至りません。 清盛の場合がそう…

(2005/07/17)義経の合戦を語る

第一話 『義経の戦略と逆櫓の事』 講師 梅村伸雄(兵庫歴史研究会会長) 第二話 『義経と歩む阿讃の道』 講師 井上茂夫(前小松島市教育長) 琵琶演奏 『那須与一』 演奏 川村旭芳(筑前琵琶演奏家) 日時 平成17年7月17日(日)13:30〜16:00 場所 動物園ホ…

(14) 因果応報の矛盾

阪本信子 会員 平家物語の作者が最も強調したいことは、清盛の悪行の報いとして平家が亡んだ、つまり因果応報なのです。 例えば、奈良の寺々を焼いて2ケ月後、清盛は熱病に侵され、さながら焦熱地獄の苦しみの中でその一生を終えました。平家物語によれば、…

(2005/06/05)邪馬台国の証明

講師 坂田護 兵庫歴研会員 「古事記」「日本書紀」の神話は本当に神話なのか! 邪馬台国にたどりつくキーワードは! 「出雲の国風土記」が教える邪馬台国の姿、そしてかたち! 考古学発見が教える邪馬台国の姿! そしてその葬送! 複数存在した「高天原」か…

(13)情厚き清盛

阪本信子 会員 保元の乱は崇徳天皇方の敗北で終わりました。 勝ち組に属していた源義朝は、敵方についた父為義を始め弟たち8人の首を斬りました。保元の乱は源平それぞれが敵味方に分かれて戦っているので、死刑執行には同族の者があたらねばならなかったの…