2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

(148) 都落ちの結びは文句なしの美文

阪本信子 会員 平家が到着した福原の旧都は荒れ果て、かつての姿はありません。これは平家自身の今の姿でもあります。 平家一門が都を発つ時はあわただしく、感傷に浸る暇はなかったが、ここ福原では名残を惜しみ、昔を回想し、行く末を思いやり涙にくれまし…

(147) 「文弱だから負けた」は結果論

阪本信子 会員 大体歴史を見て、滅び行くものは大方優雅文弱の徒であり、代わって台頭するのは、大よそ粗野にして意欲的な人物ということになっている。 都落ちのエピソードは種々書かれているが、一首の歌に生涯の面目をかけた忠度、名器の世から失われるの…

(146) 皆で渡れば地獄も怖くない

阪本信子 会員 都を落ちた平家は先ず福原に着きました。 ここで宗盛が皆に言った言葉は、確かに条理は尽くしているとはいえ、愚痴か泣き言に聞こえます。 たとえ空元気のウソ八百でも、こういう時は士気を鼓舞し、勇気付け、自信を持たせる為に威勢のよさが…

(145) 官僚の処世術

阪本信子 会員 勅撰集の撰進を拝命した俊成のもとへは、自薦他薦の歌がひきもきらず持ち込まれ、入選希望者からは沢山の贈り物も届けられていたでしょう。 こんな時に平家都落ちとなりました。 「平家物語」には忠度のエピソードが載せてありますが、私家集…

 ◇2月例会のご案内◇

演題 神戸・福原遊郭の成立と展開 講師 人見佐知子 先生 日時 平成20年2月10日(日)13:30より15:00頃まで 場所 兵庫県民会館 1202号室 JR・阪神「元町駅」の山側、徒歩7分。地下鉄「県庁前駅」1-2出口 参加費 500円(申込み不要・自由参加) 主催 兵庫歴史…