2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

(160) やはり野におけ蓮華草

阪本信子 会員 平家が戦うこともせず、あっけなく都を出て行ったことで、義仲は簡単に都に入ることができました。公称五万という大軍を従えての堂々の入京でした。 ここまでが義仲の花道で、それ以後の道は棘の道でした。 彼の率いる軍隊は人数こそ多いので…

(159) 神様でも時勢には勝てません

阪本信子 会員 盛者必衰は平家のみでなく、平家によって栄えていた者が共倒れになったのは当然です。 宇佐八幡宮もそれで、九州において平家が最も頼りにした大勢力でした。 大宮司宇佐公通をはじめ上層部は平家に協力したいのは山々でしたが、宇佐八幡宮の…

(158) 都を捨てた後悔先に立たず

阪本信子 会員 昔、緒方氏は宇佐八幡大宮司職を宇佐氏と争い、敗れたといういきさつがありました。 いらい、緒方氏は緒方荘を宇佐八幡宮に寄進し、その荘官として臣従していたのですが、この頃は緒方荘からの年貢、租税を宇佐八幡に収めず、主筋の宇佐八幡宮…

 ◇4月例会のご案内◇

演題 DNAは歴史を語る(その六)―日本人はどこから来たか― 日時 平成20年4月6日 (日) 13:30より 場所 兵庫県民会館 304号室 (JR・阪神「元町」駅山側、徒歩7分。地下鉄「県庁前」1-2出口) 参加費 500円(申し込み不要・自由参加) 主催 兵庫歴…

(157) 俺は偉いんだぞ!

阪本信子 会員 平家を九州から追い出した主戦力は緒方維義で、彼は「恐ろしき者の末なり」といわれていた。 彼の先祖大神維基は、高千穂大明神(蛇の化身)が身分高い男に姿を変え、長者の娘に通って生まれた子であり、その末裔が緒方荘に在住して大神姓から…

(156) 清盛の贔屓が生んだ格差

阪本信子 会員 清盛は平家の経済基盤である日宋貿易の拠点である九州に副都構想をもっており、現地武士を組織し、特に膨大な所領を持つ宇佐八幡宮の大宮司公通とは親密な関係を持っていました。 つまりこの地方で力を持っている者達は、ほとんど清盛によって…