2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

(102) 平家が得する事は大嫌い

阪本信子 会員 平家にとって頼朝をはじめ反平家勢力は滅ぼさなくては一族存続は不可能です。 しかし、法皇を始め朝廷貴族たちは平家であろうと、源氏であろうと自分達の利益が確保できればよいのであり、平家のようにどうしても亡ぼさなくてはという意識はあ…

(101) やはり後白河は役者が一枚上

阪本信子 会員 公卿会議の席上で、父清盛の非礼を詫び、法皇に政権をお返しするという、一見無条件降伏したかのような宗盛の本意はどこにあったのでしょうか。 実はこの会議の招集は宗盛が法皇に持ちかけたものでした。 いまや兵糧、兵員調達は平家独力では…

(100) 清盛死ねば後白河の天下

阪本信子 会員 清盛が無念の思いを残して死んだあと、果たして平家は清盛の危惧した通りになりました。 宗盛では到底海千山千の後白河法皇と五分五分に渡り合うのは無理で、今まで持っていた国政主導権を維持することはできませんでした。 法皇が院政を復活…

(99) 畳の上で死ねない悪人?

阪本信子 会員 「玉葉」において兼実は清盛の死について、「彼のやったことから考えると、敵に殺され首をやり先に懸けられ屍は戦場に曝される筈なのに、病気で死ぬとは運の良い男だ」といっています。しかし、清盛は今平家存亡のとき、戦場に敵と戦って死ぬ…

(98)カリスマ指導者の悩み

阪本信子 会員 清盛の死によって平家の没落は坂道を転がるようにとめることはできませんでした。 歴史の中で一代に名をなした英雄をみてみると、秀吉が死ぬと豊臣家はお先真っ暗。信長も本能寺で嫡男信忠も同時に死ぬと織田家は一貫の終わりです。 武田信玄…