(119) 信子随筆「女の品格 その2」

                              阪本信子 会員
 「女の品格」(坂東真理子著)に書かれている内容は、私達の年代から見れば普通の常識的な女性ならば知っている事です。
 しかし、現在はその当たり前のことを改めて言わねばならない世の中になったのか、日本の女はここまで変わったのかと愕然としています。
 しかし、私とてそれを非難する資格があるかどうか、電車の中で化粧する女達ほどではないにせよ、知らないところで結構顰蹙を買っているかもしれません。
 「約束を守る(失格です。以前歴研の講座をすっかり忘れてドタキャンしたことがありますし、講演の開始時間を間違えて30分遅れたという、思い出す度に冷汗三斗です)」「恋は直ぐ打ち明けない(恋の手練手管の初歩テクニックなのに直情径行、直ぐにアタックします。その犠牲者が主人です)」「無料のものは貰わない(無料ならポケットティシューをはじめ、何でも頂きます。「タダほど高いものは無い」は幸せにも未経験。損をしているのに気が付いていないのかも)」「値段でモノを買わない(安いもの大歓迎です、安かろう悪かろうなんて関係なし)」「秘すれば花(しゃべりまくって神秘性はゼロ)」「品格のある話し方(低音でゆっくりと品良くとはいきませんが、内容に品格を持たせるように努力しています)」。
 以上、私の隠していたプロフィールも見え見えになってしまいましたが、「美しい日本」は女性の品格に負うところも多いのではないかと、老婆心までに一言申上げる次第です。 (つづく)