(11)天皇末裔

                                  阪本信子 会員
http://d.hatena.ne.jp/hyogorekiken/20050409 からの続き
 貴族たちが自分たちは武士より優位にあると考える理由は、武士の生業が人殺しである事です。しかし、それも辿ってゆくとそれを命令しているのは貴族であり、武士達はただの手先として実行犯に過ぎない場合が多く、身勝手な話です。
 そして、長い歴史と伝統を誇る家柄、血統による優越を言うならば、それは天皇家との繋がりが根拠となっています。
 しかし、源氏は清和源氏、平家は桓武平家といわれ、天皇の後胤と言う点では藤原氏と比べ遜色ないのではないか思うのですが、そうはゆかないのです。
 平安時代以来、天皇の母、妻は何れも藤原氏の娘で、いわば天皇藤原氏の身内なのです。
 それに比べると、遠い昔に天皇との関わりしかない源氏、平家など血の濃さからみれば藤原氏とは問題になりません。
 源為朝保元の乱の時 「清盛は50代の桓武天皇から数え11代の末裔である。それに比べ、わが源氏はそれよりも6代も後の56代清和天皇の末裔である。よって清盛より自分の方が天皇に近い血筋であり、尊い身分である」 と自慢しています。
 しかし、源氏にせよ平家にしろ、いや藤原氏一族と名乗る者でさえ、ネズミ算で増えている同族から試算すれば、天皇の血はどれだけ混ざっているのでしょうか。
 日本人の最強のブランド名は皇室、これは今も昔も通用している銘柄で、差別基準として異論を許さないところです。