(2004/08)

マレー作戦からインパール作戦まで

講師 中尾貞敏 元准尉
国際情勢緊迫を伝える中で、中国広東省の港を密かに出帆した船団が到着したのは、マレー半島のコタバルの沖合であり、暗夜の中で上陸作戦の準備が着々と進められ、昭和16年12月8日の午前1時半頃、一斉に上陸用の舟艇が砂浜に向かって進撃を開始した。
以来、大東亜戦争の開始当初から転戦の日々を重ね、後に第15軍司令部の要員として機密書類に接しながら、敗戦を迎えた中尾貞敏元准尉が、戦の記憶を元にして戦場の情景をイメージ画にしたものを前にして、輝かしいマレー作戦の状況や兵隊の姿、シンガポール占領の過程を話され、次いで、ビルマ戦線に配属された後、ビルマを転戦、軍司令部の要員として接した、多くの反対を押し切ってインパール作戦を強行した軍内部の様子や、戦線の将兵の命を救おう
と牟田口司令官の命令に抗して戦線を放棄、後退して軍法会議にかけられた佐藤第31師団長などの話、更には、インパール作戦の失敗から連合軍に追われビルマからタイに後退し、タイのランパンで終戦を迎えた、開戦から終戦までの悲喜こもごもの話を、戦争中とは思えないほどのどかな現地の田園風景画を前にしながら語っていただきます。
 インパール作戦から60年の節目を迎え、先日、日英合同慰霊祭が行われましたが、ここでは失われて行く戦の歴史を振り返りながら、将来の日本の在り方を考えて見たいと思います。

日時 平成16年8月1日(日)13:30より15:00頃まで
場所 兵庫県民会館 1202号室
   JR・阪神元町駅」の山側、徒歩7分。地下鉄「県庁前駅」1-2出口
参加費 500円(申込み不要・自由参加)
主催 兵庫歴史研究会
問合せ先   ℡ 078-592-1621 梅村伸雄